FAQよくある質問

Q1

BMG(金属ガラス)とは何ですか?

A1

BMG (金属ガラス・BulkMetal Glass) は、ランダム構造を持ったアモルファス金属です。
周期原子配列構造の結晶金属では欠陥域を含み、その箇所で容易に塑性変形を起こしますが、 ランダム構造の BMG ではその種の欠陥域を含まず、高強度など特異構造に由来する様々な優れた特性を発現します。

Q2

BMG(金属ガラス)とアモルファス金属と違うのですか?

A2

BMG (金属ガラス・BulkMetal Glass)は、アモルファス金属の一種であり構造は同じです。
アモルファスも金属ガラスも非結晶質構造材です。ランダム構造のまま、原子配列を変えずに、凝固した金属です。アモルファス材は温度を上げていくと、ある温度で結晶化金属へ変化します。
しかし金属ガラスは急に結晶化せずに過冷却温度領域を超えて、結晶金属に変化します。
常温では同じ構造を有するアモルファス合金も、過冷却温度領域を持つもの、持たないもので金属ガラスとアモルファスを区別します。

Q3

他の金属と何が違うのですか?

A3

アモルファス構造の非結晶金属は今までの金属と比較して、秀でた特性を持ちます。
高強度・高強度、高弾性ひずみ、精密鍛造性、高耐腐食性、高平滑、高光沢、に優れた特性を持っています。
また過冷却温度領域に近づくとガラス同様に軟化を始めますが、過冷却温度の200℃を超えると、結晶化配列になる戻る為、金属ガラスの特性が失われてしまいます。

Q4

BMG(金属ガラス)はどのように製造するのですか?

A4

BMG合金を生産するには溶融している合金を、急速に冷却凝固させることでランダムな原子配列がそのまま固化します。急速に熱を奪う事でアモルファスが作製できます。
当社、BMG(金属ガラス)は組成研究により、アモルファス化する合金組成に、各種特化させた特性を持つ金属ガラスを開発、生産可能となりました。 
更に安定した製品を生産可能にした全自動ダイカスト機も開発し、オートメーショ化に成功、量産も可能となりました。

Q5

BMG(金属ガラス)で製作した部品は加工できますか?

A5

加工可能です。Zr基は機械加工する事が出来ます。
レーザー溶接マシンにおいて切断も可能です。一部の原材料と結晶化金属との接合も可能ですが、注意点として加工面の温度上昇があります。過冷却温度の200℃を超えると結晶化が始まりますので、冷却をしながら切削を行います。

Q6

BMGの色は何色ですか。また好みの色のBMG金属を作ることは可能ですか?

A6

BMG(金属ガラス)はいわゆる金属の色になります。
特徴の一つであるメッキ加工を施したような光沢が出せます。金型でシボを入れる事も可能です。その他、イオンプレーティング、PVDコーティングなど、素材表面へ調色処理も可能です。

Q7

BMG(金属ガラス)はどのような製品に使用されていますか?

A7

様々な分野で特性を生かした部品や商品を開発しており、今後、期待される新素材です。

●精密機器:スプリング、ボルト・ナット、ネジ、圧力センサー、ギア
特性:高強度、高硬度・高弾性ひずみ・精密鍛造性・耐久性
  
●スマートフォン部品:ヒンジ、カードケース、フレーム
特性:高強度、高硬度・精密鍛造性・高耐腐食性・高平滑性

●音響部品:楽器、ギターピン、イヤホーン
特性:高強度、高硬度・精密鍛造性・反響性
  
●医療部品:計測機器部品、メス
特性:高強度、高硬度・精密鍛造性・高弾性ひずみ

●スポーツ:ゴルフクラブ、テニスラケット
特性:高強度、高硬度・高弾性ひずみ・精密鍛造性・高耐腐食性

●各種部品・筐体:ヒンジカバー、時計、眼鏡、アクセサリー、ステーショナリー
特性:高強度、高硬度・精密鍛造性・高耐腐食性

Q8

BMG(金属ガラス)を使用する環境制限はありますか?

A8

金属ガラスは高温の環境下では結晶化を始めます。金属ガラスの組成によって異なりますが、200℃以上で過冷却温度となり、以上の環境では影響があります。

Q9

BMG(金属ガラス)の適用サイズはありますか?

A9

成型品重量:<400g
最大寸法:300×200㎜ 
成型品厚み:0.3㎜~3.5㎜